◆21世紀の環境問題 マイクロプラスチック◆
直径が5mm以下のプラスチック粒子は「マイクロプラスチック」と呼ばれています。
マイクロプラスチックには、もともと極小のサイズで製造された1mm以下の超微細プラスチック「マイクロビーズ」、「マイクロカプセル」と、プラスチック製品が日光、風、波の活動などにさらされ、経年により粒子状となったものがあります。いずれも海に流出すると、回収することは困難です。
プラスチックの世界全体の生産量は1950年に210万トン、1993年に1億4700万トン、2015年に4億700万トンと飛躍的に増加しています。その約4割は使い捨てプラスチックです。プラゴミのリサイクル率は世界でプラ全体の2割。ゴミ収集システムが整備されていない国ではその多くが川から海へと流出しています。現在世界の海洋には、毎年少なくとも800万tのプラスチックが流出、海のプラスチックの量は2050年までには魚の量を上回るとの計算があります
『マイクロプラスチック』は、深海の堆積物から北極の海水にまで、調査されたあらゆる海域でみつかっています。海の生物がエサと間違えて食べ、体内に取り込み、おなかの中がプラスチックでいっぱいになったクジラやウミガメ、海鳥、プランクトンなどあらゆる大きさの海洋生物が体内にプラスチックを取り込み犠牲になっています。ある調査では1980年代以降渡り鳥のハシボソミズナギドリほぼ全ての個体にプラスチックを検出し、現在、海鳥の9割がプラスチックを摂食していると推定する研究者もいます。消化管がプラスチックで詰まると、栄養失調、消化管の内側がプラスチックで傷つけられる、などの物理的な障害が起こります。プランクトンのような小さな生命の内部でさえも細いプラスチック繊維が腸内で詰まり、食物の進行が止まっている様子が見られています。
元々多くのプラスチックはその製造過程で有害化学物質が添加されています。さらに石油からできているため、油に溶けやすい有害物質を吸着しやすい性質を持ち、海を漂いながら海中の有毒化学物質を吸着します。海のプラゴミは周りの海水に比べて約百万倍に濃縮、1gのプラスチック当たり海水1トン分の有害物質を吸着しているという研究結果があります。
食物連鎖の過程では、プラスチックを摂食した生物は有害物質を生物の組織(脂肪など)に取り込み濃縮、その生物を高次生物が摂食することで有害物質がさらに濃縮されつつ、高次生物へと受け渡されていきます。人間が魚貝類を通してプラスチックを食べても、プラスチック自体は排泄されますが、化学物質は人体に移行・蓄積する可能性があるといわれています。
海洋プラスチックが分子レベルにまで生分解されるのに何百年もかかるともいわれ、また永久に分解されないという見方もあります。
◆身近な生活の中のマイクロプラスチック◆
洗顔料やボディソープ、練り歯磨き粉、化粧品、洗浄剤、消臭剤、シャンプー、コンディショナー、リップスティック、ヘアカラー、シェービングクリーム、日焼け止め、虫よけ、モイスチャライザー、ヘアスプレー、フェイシャルマスク、ベビーケア製品、アイシャドー、マスカラなどに添加されている、マイクロビーズと呼ばれる微小なマイクロプラスチックがあります。例えば練り歯磨き粉1本(100~130g)に約24万個(1本100~130g)含まれています。
香りが長続きする洗剤や柔軟剤の香り成分を閉じ込めるために使用されている微小な容器、マイクロカプセルもまたプラスチックからできています。例えば柔軟剤キャップ1杯にはマイクロカプセルが約1億個も含まれています。他にも効果が長続きする農薬や除草剤、化学肥料などもその成分を閉じ込めるためにマイクロカプセルが使用されています。
これらの身近な生活の中のマイクロプラスチックは家庭排水から下水に放出され、下水処理施設のフィルターも通過して、毎日大量に川や海に流れ込んでいます。大きさは0.001mm~0.1mmと目に見えないくらい小さいため、かなりの小型生物の体内にも取り込まれる恐れがあり、プラスチック汚染を深刻化しています。
直径が5mm以下のプラスチック粒子は「マイクロプラスチック」と呼ばれています。
マイクロプラスチックには、もともと極小のサイズで製造された1mm以下の超微細プラスチック「マイクロビーズ」、「マイクロカプセル」と、プラスチック製品が日光、風、波の活動などにさらされ、経年により粒子状となったものがあります。いずれも海に流出すると、回収することは困難です。
プラスチックの世界全体の生産量は1950年に210万トン、1993年に1億4700万トン、2015年に4億700万トンと飛躍的に増加しています。その約4割は使い捨てプラスチックです。プラゴミのリサイクル率は世界でプラ全体の2割。ゴミ収集システムが整備されていない国ではその多くが川から海へと流出しています。現在世界の海洋には、毎年少なくとも800万tのプラスチックが流出、海のプラスチックの量は2050年までには魚の量を上回るとの計算があります
『マイクロプラスチック』は、深海の堆積物から北極の海水にまで、調査されたあらゆる海域でみつかっています。海の生物がエサと間違えて食べ、体内に取り込み、おなかの中がプラスチックでいっぱいになったクジラやウミガメ、海鳥、プランクトンなどあらゆる大きさの海洋生物が体内にプラスチックを取り込み犠牲になっています。ある調査では1980年代以降渡り鳥のハシボソミズナギドリほぼ全ての個体にプラスチックを検出し、現在、海鳥の9割がプラスチックを摂食していると推定する研究者もいます。消化管がプラスチックで詰まると、栄養失調、消化管の内側がプラスチックで傷つけられる、などの物理的な障害が起こります。プランクトンのような小さな生命の内部でさえも細いプラスチック繊維が腸内で詰まり、食物の進行が止まっている様子が見られています。
元々多くのプラスチックはその製造過程で有害化学物質が添加されています。さらに石油からできているため、油に溶けやすい有害物質を吸着しやすい性質を持ち、海を漂いながら海中の有毒化学物質を吸着します。海のプラゴミは周りの海水に比べて約百万倍に濃縮、1gのプラスチック当たり海水1トン分の有害物質を吸着しているという研究結果があります。
食物連鎖の過程では、プラスチックを摂食した生物は有害物質を生物の組織(脂肪など)に取り込み濃縮、その生物を高次生物が摂食することで有害物質がさらに濃縮されつつ、高次生物へと受け渡されていきます。人間が魚貝類を通してプラスチックを食べても、プラスチック自体は排泄されますが、化学物質は人体に移行・蓄積する可能性があるといわれています。
海洋プラスチックが分子レベルにまで生分解されるのに何百年もかかるともいわれ、また永久に分解されないという見方もあります。
◆身近な生活の中のマイクロプラスチック◆
洗顔料やボディソープ、練り歯磨き粉、化粧品、洗浄剤、消臭剤、シャンプー、コンディショナー、リップスティック、ヘアカラー、シェービングクリーム、日焼け止め、虫よけ、モイスチャライザー、ヘアスプレー、フェイシャルマスク、ベビーケア製品、アイシャドー、マスカラなどに添加されている、マイクロビーズと呼ばれる微小なマイクロプラスチックがあります。例えば練り歯磨き粉1本(100~130g)に約24万個(1本100~130g)含まれています。
香りが長続きする洗剤や柔軟剤の香り成分を閉じ込めるために使用されている微小な容器、マイクロカプセルもまたプラスチックからできています。例えば柔軟剤キャップ1杯にはマイクロカプセルが約1億個も含まれています。他にも効果が長続きする農薬や除草剤、化学肥料などもその成分を閉じ込めるためにマイクロカプセルが使用されています。
これらの身近な生活の中のマイクロプラスチックは家庭排水から下水に放出され、下水処理施設のフィルターも通過して、毎日大量に川や海に流れ込んでいます。大きさは0.001mm~0.1mmと目に見えないくらい小さいため、かなりの小型生物の体内にも取り込まれる恐れがあり、プラスチック汚染を深刻化しています。
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